自転車の通勤途上で交通事故被害者になった場合の対処法

自転車通勤でのトラブル

バスや電車などの公共交通機関を使わない通勤の手段の代表格はマイカーですが、そのほかにも自転車という選択肢があります。もしも自転車による通勤途上で交通事故被害者になってしまった場合は、通常は労働災害の一種として認定されることになります。これはマイカーでの通勤途上に交通事故被害者になった場合と取り扱いとしては同様です。ただし通勤途上かどうかが検証できる必要がありますので、一般には会社の人事部などのセクションにあらかじめ提出した通勤届に記載されている経路上でのアクシデントかどうかが重要となります
マイカーと違って自転車の場合が特殊なのは、あらかじめ指定された経路以外でも容易に移動ができる点が挙げられます。マイカーの場合、多くの人は通勤経路として時間的に最短になる道路を選択しているはずですので、よほどの事情がないかぎりは、朝の忙しい時間帯にわざわざ経路を変更してまで寄り道をすることは考えられません。ところが自転車の場合、小回りがきくという特性から、本来の通勤届に記載された経路とは別に、裏道を使ってショートカットしたり、途中のコンビニエンスストアなど店舗に寄り道をしたりすることはいくらでも考えられます。

労働災害が適用されるか確認する

かつては通勤経路から少しでも外れてしまえば労働災害の適用がなくなるシビアな運用がされていたこともありましたが、現在は合理的な範囲で通勤途上と認められれば労働災害の適用は可能です。この場合の合理性についての解釈ですが、一般には会社で食べるための昼食を購入するために少しだけコンビニエンスストアに立ち寄ったといった程度であれば、労災として認められる可能性は高いといえます。小さい子供を自転車に乗せて経路上にある保育園に送り届けるための立ち寄りなども同様に認められます。
そのいっぽうで、会社や自宅とはまったく方向が異なるデパートなどに立ち寄り、何時間も過ごしていたのであれば、それは経路の中断として判断されるのが原則です。退勤時間後にそのまま自宅に帰らず、サッカーやバスケットボールなどの会社のクラブ活動に参加をした場合なども同様で、それはもはや通勤との因果関係は認められません。このようなことから、通勤途上に交通事故被害者になった場合でも、自動的に労災認定が降りるとは限らず、具体的な事例に即して考える必要があります。

困ったら相談が大事

一般には労災保険を使ったほうが自賠責保険などよりも高額な金額が支払われる可能性が高いことから、適用可能かどうかはしっかりと調べておくのが得策です。なお自賠責保険と労災保険は国の役所の管轄が異なりますが、基本的には同じ理由で両方から給付を受けることはできません。これは二重取りになることを防ぐ意味合いがありますので、交通事故被害者本人としてどちらの給付の請求を優先するのかは重要な問題です。いずれにしても請求にあたっては会社を通すことになりますので、提出書類など事前に相談をするのがたいせつです。

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